抜け毛について学ぶ
ひこう性脱毛症とは?原因や治療法、日常でできる対策について解説
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ひこう性脱毛症は、頭皮の炎症やフケの影響で全体的に髪が薄くなる病気です。頭皮のかゆみやパラパラと乾いたフケを伴う脱毛症ですが、常在菌が多量に繁殖している場合もあり、誤ったケア方法は症状を悪化させる危険性があります。このコラムでは、ひこう性脱毛症の原因や治療法、今すぐできる解決策を解説するので参考にしてみてください。
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松沼 寛
HIROSHI MATSUNUMA
- 1998年03月
- 名古屋大学医学部 卒業
- 1998年04月
- 岡崎市民病院 勤務
- 2000年04月
- 名古屋大学医学部付属病院 勤務
- 2008年07月
- 市立四日市病院 勤務
- 2020年04月
- イースト駅前クリニック岡山院
院長就任 - 2022年05月
- イースト駅前クリニック女性外来院
院長就任
- 資格
- 泌尿器科専門医
- 所属学会
- 日本泌尿器科学会
ひこう性脱毛症とは
ひこう性脱毛症は漢字で「粃糠性脱毛症」と書きます。ひこう性脱毛症は多量のフケが原因で起こる脱毛症の一種です。
まず、頭皮に炎症が生じ、頭皮環境が悪化するとフケができ、毛穴を塞ぎます。塞がってしまった毛穴に常在菌(マラセチア菌が繁殖し、毛穴の炎症が悪化することでヘアサイクルが乱れ、発毛が阻害されます。そのまま放置していると健康的な髪が少なくなり、毛が抜けやすくなるため、薄毛が進行するというメカニズムです。
原因は男性ホルモンの影響やストレス、アレルギーが考えられ、思春期の男性に発症しやすいといわれています。ただし、女性にも起こりうる脱毛症のため注意が必要です。
頭皮がべたべたする脂漏性脱毛症とは異なり、カサカサしたフケが多く出るのがひこう性脱毛症の特徴といえます。
ひこう性脱毛症の原因
頭皮に炎症が起こり、多量に乾いたフケが出るひこう性脱毛症の原因は主に5つです。それぞれ詳しく解説します。
間違ったヘアケアや合わない製品の使用
刺激の強いシャンプーは必要な皮脂を洗い流し、頭皮を乾燥させます。皮脂が欠乏し、乾燥した頭皮にはフケができやすくなるのです。また、肌質に合わない整髪剤は、頭皮にとって刺激となり、炎症を起こしフケを発生させる原因となります。
食生活の乱れ
油っぽいメニューや加工食品、ファストフードに偏った食生活は、皮脂の過剰分泌の原因です。過剰分泌した皮脂を取り除くために、間違ったヘアケアを行うと頭皮の乾燥を起こします。また、偏った食生活では健康的な髪を作れず、抜け毛の改善に必要な栄養素が不足します。
ストレス
不規則な生活や周囲の環境などからくるストレスは頭皮のターンオーバーを乱れさせ、抜け毛を増やす原因になります。また、頭皮の血流を悪化させるため、栄養や酸素が十分に供給されず、健康的な髪が育ちにくくなってしまうのです。
アレルギー体質
もともと頭皮の炎症が起こりやすい、フケができやすい体質の方も少なくありません。また、頭皮の常在菌であるマラセチアアレルギーの方は頭皮に炎症が起こりやすく、ひこう性脱毛症の発症リスクが高くなります。
ホルモンバランスの異常
成長ホルモンや男性ホルモンの異常は、新陳代謝の衰えやヘアサイクルの乱れにつながります。結果として、頭皮環境が悪化し、炎症やフケが発生することでひこう性脱毛症につながることがあるのです。
ひこう性脱毛症の治療法
ひこう性脱毛症は治療の必要性がある病気です。一般的にはステロイドの内服・外用薬を使用し頭皮の炎症を抑え、抗ヒスタミン薬でかゆみや炎症を鎮めます。また、マラセチアが原因の場合には抗真菌薬も併用します。
他の脱毛症を併発しているケースもあり、症状の程度によって治療方法が異なります。自己判断での薬の使用は、脱毛症を悪化させる危険性があるため、絶対におすすめできません。
日常でできるひこう性脱毛症の改善策
皮膚科や頭皮ケアの専門クリニックで治療を始めたら、日常生活も見直しましょう。今すぐ始められるひこう性脱毛症の改善策を紹介します。
ヘアケア方法や製品を見直す
フケが多いと洗浄力の強いシャンプーを使いがちですが、頭皮に刺激の少ないアミノ酸系のシャンプーを使いましょう。フケやかゆみ、頭皮の乾燥を改善させる効果が期待できます。また、マラセチアが原因の場合には、抗菌薬入りのシャンプーが有効です。シャンプーは手やネットで泡立ててから、髪の毛と頭皮をやさしく泡でマッサージするように洗い、しっかりすすいでください。どの製品がよいのかわからない場合には、医療機関で相談しましょう。
生活習慣を見直す
頭皮環境の改善には適度な運動と質のよい睡眠が欠かせません。適度な運動は、ストレスの軽減だけでなく、頭皮や全身の血流改善が期待できます。髪の成長に欠かせない成長ホルモンは、22時~深夜2時頃によく眠ることでたくさん分泌されます。早寝早起きを心がけ、起床後に散歩や体操など軽い全身運動を取り入れるとよいでしょう。
栄養バランスを見直す
栄養バランスの見直しは、頭皮環境やヘアサイクルの改善だけでなく、健康的な髪の毛を作るために欠かせません。脂っこいものや加工食品・ファストフードを避け、質のよいたんぱく質やビタミン・ミネラルが摂れるように心がけましょう。なるべく1食の中でも栄養が偏らないようにバランスを考えられるとベストです。
多量のフケに悩んだらまずは病院で治療を
多量に乾いたフケができるひこう性脱毛症を放置すると、頭皮環境が悪化し、抜け毛が増えます。悪化した頭皮環境では、治癒まで時間がかかるだけでなく、新しい毛が生えてこなくなる可能性があります。
ひこう性脱毛症による抜け毛や薄毛の進行が気になる方は、専門クリニックでの治療がおすすめです。気になる症状があったら、早めにご相談ください。
当院ではひこう性脱毛症による薄毛のオンライン診療も行っています。お忙しい方やお近くに専門クリニックがない方もお気軽にご活用ください。
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松沼 寛
HIROSHI MATSUNUMA
- 1998年03月
- 名古屋大学医学部 卒業
- 1998年04月
- 岡崎市民病院 勤務
- 2000年04月
- 名古屋大学医学部付属病院 勤務
- 2008年07月
- 市立四日市病院 勤務
- 2020年04月
- イースト駅前クリニック岡山院
院長就任 - 2022年05月
- イースト駅前クリニック女性外来院
院長就任
- 資格
- 泌尿器科専門医
- 所属学会
- 日本泌尿器科学会