ピルについて学ぶ

ドロエチ配合錠「あすか」の効果・副作用・値段を解説 太る?避妊効果は?

公開日:最終更新日:

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ドロエチ配合錠あすかは、一般名ドロスピレノン・エチニルエストラジオール ベータデクスを成分とする第4世代の超低用量ピルです。先発薬「ヤーズ配合錠」のジェネリック(後発品)で、保険適用なら自己負担額はヤーズの約半額になります。

日本で承認されている効能・効果は「月経困難症」のみですが、第4世代ピル特有のドロスピレノンは抗アンドロゲン作用・抗ミネラルコルチコイド作用を併せ持つため、月経困難症の治療を受けた結果としてPMSのむくみ・イライラ、ホルモン性ニキビや肌荒れが改善するケースも多く報告されています。避妊効果も期待できますが、日本では避妊の適応を取っていません。

  • 宮路 貴晶

    TAKAAKI MIYAJI

    2004年03月
    東邦大学医学部医学科 卒業
    2008年04月
    戸塚共立第一病院
    2010年04月
    聖マリアンナ医科大学皮膚科学教室
    任期付助教
    2011年11月
    町屋皮フ科クリニック 院長
    2016年04月
    所沢中央病院健診クリニック
    企業・社会福祉法人 嘱託医
    2020年05月
    堀之内ハーモニー皮膚科 院長
    2021年06月
    イースト駅前クリニック秋葉原院
    院長就任

ドロエチは月経困難症の治療薬として保険適用で処方される第4世代の超低用量ピル

ドロエチ配合錠あすかは、あすか製薬が2022年2月に製造販売承認を取得し、同年6月に薬価収載された月経困難症の治療薬です。1錠中にドロスピレノン3mgとエチニルエストラジオール0.020mgを含有し、先発薬ヤーズ配合錠と生物学的同等性試験をクリアしています。

参考:あすか製薬「ドロエチ配合錠「あすか」医薬品インタビューフォーム(2022年6月作成 第1版)」JAPIC

ピルの世代とドロエチの位置づけ

ピルは配合されている黄体ホルモン(プロゲスチン)の種類によって第1〜第4世代に分類されます。ドロエチに含まれるドロスピレノン(DRSP)は第4世代にあたる、もっとも新しい世代の黄体ホルモンです。

世代 代表的な黄体ホルモン 代表的な薬剤 特徴
第1世代 ノルエチステロン ルナベル配合錠LD/ULD 歴史が長く安定
第2世代 レボノルゲストレル トリキュラー28ラベルフィーユ28 排卵抑制が強く安定
第3世代 デソゲストレル マーベロン28ファボワール28 皮脂抑制効果あり(ニキビに良い)
第4世代 ドロスピレノン ドロエチ配合錠、ヤーズ、ヤーズフレックス むくみ・体重増加が出にくい/ニキビ改善/血栓リスク評価必須

参考:PMDA「ドロエチ配合錠「あすか」添付文書」PMDA

また、ドロエチは1錠あたりのエストロゲン量が0.020mgと超低用量ピル(ULD)に分類されます。エストロゲン量が少ないほど血栓症など重大な副作用のリスクは下がる傾向があるため、現在日本で月経困難症の治療に使われるピルの中心的な位置にあります。

低用量・超低用量ピル共通で期待される主な作用

ドロエチを含むEP配合剤(低用量・超低用量ピル)は、卵巣と子宮に働きかけて以下のような作用を発揮します。

生理痛の軽減
プロスタグランジン分泌を抑え、子宮収縮運動を抑制する
月経量の減少
子宮内膜の増殖が抑えられ、経血量が減る
生理不順の改善
ホルモン量が一定に保たれ、月経周期が整う
生理日の調整
服薬スケジュールで消退出血のタイミングを予定できる
PMS症状の軽減
ホルモン変動が抑えられ、月経前のイライラ・むくみ・頭痛が和らぐ
ニキビ・肌荒れの改善
第3・第4世代ピルは皮脂分泌を抑える作用がある
子宮内膜症の予防
子宮内膜増殖抑制により病変の進行を抑える
避妊
排卵抑制・頸管粘液の粘度上昇・着床抑制の3つの作用による

※これらはEP配合剤共通で期待できる作用の一般論です。日本国内でドロエチ配合錠に承認されている効能・効果は「月経困難症」のみです。避妊・PMS・ニキビを主目的とした処方は行われません

ドロスピレノン(第4世代)ならではの2つの特性

第4世代の黄体ホルモン・ドロスピレノンには、他の世代のプロゲスチンにはない2つの薬理作用があります。

作用 仕組み 期待される効果
抗アンドロゲン作用 男性ホルモン(アンドロゲン)の働きをブロック 皮脂分泌が抑えられ、ホルモン性ニキビ・肌荒れが改善しやすい
抗ミネラルコルチコイド作用 スピロノラクトンに似た利尿的な作用 水分貯留が起きにくく、むくみや体重増加が出にくい

参考:FDA「YAZ (drospirenone/ethinyl estradiol tablets) Prescribing Information」FDA

このためドロスピレノン系のピルは、PMSで「生理前のむくみ・イライラ」が強く出る方や、フェイスライン・顎まわりのホルモン性ニキビが気になる方の月経困難症治療に選ばれることが多い薬剤です。

こんな症状がある方に適用が検討される

ドロエチは月経困難症の治療薬ですが、実際に診療現場では以下のような症状を持つ方に検討される薬剤です。

主訴・目的 日本でのドロエチの位置づけ
生理痛が重くて寝込む(月経困難症) 保険適用の第一選択薬の一つ
PMSでむくみ・イライラがつらい 月経困難症の治療と併せて改善が期待される
月経量が多くて日常生活に支障 月経困難症の範疇として治療対象
生理周期が不安定 EP配合剤共通の作用として改善が期待される
ホルモン性ニキビを治したい 日本では適応外。月経困難症の治療中に結果的に改善することがある
子宮内膜症の疼痛改善 ヤーズフレックスまたはジェノゲストが保険適用。ドロエチの保険適用はなし
避妊したい 添付文書で「避妊目的で使用しないこと」と明記。避妊専用ピル(ラベルフィーユ等)を選ぶ

イースト駅前クリニック女性外来では、月経困難症の診断がつけば保険適用で月690円/シート程度(3割負担)で処方できます。自費診療の場合は定期配送で月4,400円〜です。

避妊効果はあるが日本では避妊薬として処方できない

ドロエチには排卵を止める作用があるので、避妊効果は期待できます。ただし日本では避妊の適応を取っておらず、添付文書には「避妊目的で使用しないこと」と明記されています。

参考:PMDA「ドロエチ配合錠「あすか」添付文書」PMDA

一方、米国では同じ成分の薬が「Yaz」という名前で避妊薬として承認されており、FDAの臨床試験では年間の妊娠率(パール指数)が1.41/100人年と報告されています。つまり100人が1年間服用して妊娠したのは1.41人、98.6%は妊娠しなかった計算になります。

参考:FDA「YAZ Prescribing Information」FDA

つまり、避妊効果自体は成分上確認されていますが、日本では避妊目的の臨床試験をしていないため、制度上「避妊薬」とは呼べない、という状況です。

「ドロエチ 避妊効果ない」は正確ではありません

日本で避妊の臨床試験をしていないから「効果がある」と公式に言えないだけで、成分上の避妊効果は海外データで確認されています。ただし避妊を確実にしたいなら、日本で承認済みの避妊用ピル(ラベルフィーユ、ファボワール等)を選ぶのが確実です。イースト駅前クリニック女性外来なら月2,160円〜で処方できます。

ヤーズとドロエチは成分が同じで価格だけが違う

ドロエチはヤーズの後発品(ジェネリック)です。生物学的同等性試験(体内での吸収・血中濃度推移が同じかを確認する試験)もクリアしており、先発薬とAUC・Cmaxの比がlog(0.80)〜log(1.25)の範囲内であることが確認されています。「ジェネリックだから効き目が弱い」ということはありません

参考:あすか製薬「ドロエチ配合錠「あすか」医薬品インタビューフォーム」JAPIC

違うのは価格とメーカーだけです。

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ドロエチ配合錠あすか ヤーズ配合錠 ヤーズフレックス配合錠
メーカー あすか製薬 バイエル薬品 バイエル薬品
位置づけ 後発品(ジェネリック) 先発薬 先発薬(連続投与可)
一般名 ドロスピレノン・エチニルエストラジオール ベータデクス
世代 第4世代(超低用量ピル)
成分 ドロスピレノン3mg + エチニルエストラジオール0.020mg
シート構成 実薬24錠 + 偽薬4錠 実薬24錠 + 偽薬4錠 実薬28錠
(偽薬なし)
服用パターン 28日サイクル固定 28日サイクル固定 最大120日連続
→4日休薬
薬価
(1シート)
2,302.5円 約4,420円 約7,843円
3割負担の目安 約690円/シート 約1,330円/シート 約2,350円/シート
当院の
取扱い・価格
(自費)
通常 5,500円
定期 4,400円〜
(税込・1ヶ月定期で約5%OFF)
取扱いなし 取扱い確認
スマホ診で
処方を受ける

※ドロエチの薬価は2026年3月時点。薬価は原則2年ごとの改定により変動します。窓口負担額は処方料等を含むため上記と異なります
※イースト駅前クリニック女性外来では先発薬ヤーズ配合錠の取扱いはありません。後発品のドロエチ配合錠のみ処方しております

参考:PMDA「ドロエチ配合錠「あすか」添付文書」PMDA

保険適用(月経困難症)なら3割負担でドロエチは約690円/シート、ヤーズは約1,330円/シート。薬代で約48%の節約になります。年間12シートなら約7,680円の差です。

生理を年3〜4回に減らしたいならヤーズフレックス

ヤーズフレックス配合錠は、同じDRSP3mg+EE0.02mgの成分ですが、実薬を最大120日連続で服用し、25日目以降に3日間連続で出血が出た場合または120日に達した時点で4日間休薬するという独自の用法で承認されています。生理の回数を年3〜4回に減らせるため、毎月の生理がつらい方や子宮内膜症の疼痛がある方に向いています。

参考:PMDA「ヤーズフレックス配合錠 添付文書」PMDA

ドロエチとヤーズは添付文書上、28日サイクル固定です。「月経の回数を減らす」使い方は、ドロエチでは承認用法外のため、その用途にはヤーズフレックスまたは同様の適応を持つ薬剤を選びます。

なお、2026年4月時点でヤーズフレックスの後発品(ジェネリック)は存在しません。「ヤーズフレックス ジェネリック」を検索すると関連情報として類似成分の薬が表示されますが、厳密にはジェネリックではありません。

スリンダ錠28・ジェノゲスト錠との違い

ドロエチと似た使われ方をする薬として、2025年に新しく登場したスリンダ錠28(日本初のミニピル)と、子宮内膜症の治療薬として使われるジェノゲスト錠があります。これらはエストロゲンを含まないため、ドロエチが使えない方にも選択肢となります。

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ドロエチ配合錠 スリンダ錠28 ジェノゲスト錠
分類 超低用量ピル
(EP配合剤)
ミニピル
(プロゲスチン単剤・POP)
黄体ホルモン単剤
主成分 DRSP 3mg
+ EE 0.02mg
DRSP 4mg
(エストロゲンなし)
ジエノゲスト 1mg
メーカー あすか製薬 あすか製薬 持田製薬ほか
日本承認 2022年2月 2025年5月
(国内初のミニピル)
2008年
適応 月経困難症 避妊 子宮内膜症
月経回数の目安 年13回程度 不規則(無月経になる場合あり) 無月経になることが多い
血栓リスク わずかにあり 極めて低い 極めて低い
喫煙者への処方 40歳以上+1日15本以上は禁忌 可能 可能
保険適用 あり(月経困難症) なし(自費) あり(子宮内膜症)
当院の価格
(自費)
定期 4,400円〜 取扱い確認 取扱い確認
スマホ診で
相談する
スマホ診で
相談する
スマホ診で
相談する

参考:あすか製薬ホールディングス「経口避妊剤 スリンダ®錠28の製造販売承認取得のお知らせ(2025年5月19日)」あすか製薬

ドロエチはジェネリック価格で月経困難症の治療を始めたい場合に向いています。一方、血栓リスクが気になる方、喫煙者、40歳以上の方で避妊目的の場合はスリンダ錠28(ミニピル)、子宮内膜症が疑われる場合はジェノゲスト錠が候補になります。どれが合うかは禁忌・既往を踏まえて医師が判断します。

副作用は最初の3ヶ月に集中する 4ヶ月目以降は多くの人で落ち着く

ドロエチの臨床試験における副作用発現率は、本剤のインタビューフォームで頭痛41.0%、悪心29.8%、不正子宮出血25.4%、凝固検査異常20.2%と報告されています。先発薬ヤーズの承認時試験(349例中314例=90.0%に何らかの副作用)と近い傾向です。

参考:あすか製薬「ドロエチ配合錠「あすか」医薬品インタビューフォーム」JAPIC

数字だけ見ると高頻度に見えますが、内訳を見ると印象が変わります。以下は先発薬ヤーズ配合錠の承認時臨床試験における主な副作用の内訳です。

副作用 発現率 実際はどんな感じか
頭痛 43.8% 飲み始め1〜2週間に出やすい。軽い頭痛から市販薬で対処できるレベルが多い
悪心(吐き気) 30.1% 朝起きたときにムカムカする感じ。食後に飲むと軽減することが多い
不正子宮出血 27.5% 茶色いおりものが続く程度。生理2日目のような量ではない
凝固検査異常 20.1% 血液検査の数値変動。自覚症状はないことが多い
月経痛 19.5% 飲み始めに一時的に出ることがある。本来治療対象の症状だが副作用として発現するケースも報告されている
性器出血 19.2% 不正子宮出血と類似の現象。継続で改善する傾向
下腹部痛 11.2% 一時的なものが多い

参考:PMDA「ヤーズ配合錠 添付文書」PMDA

これらの副作用は飲み始め1〜3ヶ月(1〜3シート目)に集中する傾向があります。体がホルモンの変化に慣れるまでの期間で、4シート目以降には多くの方で大幅に減ります。3ヶ月経っても改善しない、あるいは症状が強くて日常生活に支障が出る場合は別のピルへの変更を検討してください。

血栓症は軽視できないリスク 該当症状が出たら即受診

頭痛や吐き気は飲み続ければ収まることが多いですが、血栓症は別です。エストロゲンを含むピル全てに共通するリスクで、添付文書では「重大な副作用」に分類されています。

また、ドロスピレノン含有のピルは、疫学調査でレボノルゲストレル含有のピルと比べて静脈血栓塞栓症(VTE)のリスクが同等〜3倍との報告があります。過度に怖がる必要はありませんが、自覚症状には注意してください。

参考:FDA「YAZ Prescribing Information, 5.1 Thromboembolic Disorders」FDA

以下の症状が出たらピルを即中止して救急受診してください。

  • ふくらはぎや太ももの激しい痛み・むくみ(片足だけの場合は特に注意)
  • 突然の息苦しさ・胸の痛み
  • 経験したことのない激しい頭痛
  • 目が見えにくい・視野が欠ける
  • 手足の脱力・麻痺、ろれつが回らない

ドロエチが処方できない方(禁忌・慎重投与)

添付文書で定められている禁忌の主なものは以下のとおりです。

区分 該当する方
絶対禁忌
(処方不可)
妊娠中またはその可能性がある方/静脈血栓塞栓症(VTE)既往/活動性の血栓性疾患/重度の肝疾患/重度の未治療高血圧/エストロゲン依存性悪性腫瘍(乳がん等)の疑い/前兆を伴う片頭痛/重篤な腎障害
相対禁忌
(要慎重判断)
40歳以上かつ1日15本以上の喫煙者/血管合併症を伴う糖尿病/肥満(BMI高値)/術後長期臥床予定/50歳に近い高齢

参考:PMDA「ドロエチ配合錠「あすか」添付文書」PMDA

血栓症のリスクは喫煙で大幅に上がります。タバコを吸っている方は喫煙者でも飲めるピルの記事も参考にしてください。40歳以上で1日15本以上の喫煙歴がある方は、スリンダ錠28(ミニピル)が安全な選択肢になります。

飲み方はシンプル 飲み忘れは時間で3段階に対応する

ドロエチ配合錠シート構造

基本の飲み方

1日1錠、毎日同じ時刻に飲むだけです。シートには番号が振ってあるので順番に飲んでください。

  • 淡赤色の錠剤24錠(実薬。ホルモンが入っています)
  • 白色の錠剤4錠(偽薬。ホルモンは入っていません。飲み忘れ防止用です)
  • 28錠飲み終わったら、翌日から新しいシートの1錠目を開始します
  • 初回は生理が始まった日から飲み始めます(生理初日以外に開始した場合は最初の7日間は他の避妊法を併用)

参考:PMDA「ドロエチ配合錠「あすか」添付文書 7.用法及び用量」PMDA

生理はいつ来る

白色の偽薬を飲み始めてから2〜3日後に出血が始まります。これは排卵後の生理ではなく「消退出血」と呼ばれるものです。ホルモンの供給が止まったことで子宮内膜が剥がれる出血で、5〜6日程度で終わります。

偽薬期間中に出血がなかった場合、飲み忘れがなければ次のシートに進んで大丈夫です。ただし2周期連続で出血がない場合は妊娠の可能性を考えて検査してください。

飲み忘れたときの3段階対応

飲み忘れの対応は気づいたタイミングで3段階に分かれます。以下のフローで判断してください。

【12時間以内に気づいた】 気づいた時点ですぐに1錠服用し、次の予定時刻にはいつもどおり服用する。
避妊効果は維持されるため、追加の避妊は不要。
【12時間〜48時間未満】 1. 気づいた時点で直ちに飲み忘れた1錠を服用し、当日分も通常の時刻に服用(1日2錠になっても可)
2. その後7日間はコンドーム等の追加避妊を推奨
3. 不安な場合は医師に相談
【48時間以上または複数錠忘れ】 自己判断で飲まず、必ず医師へ相談してください。性交渉があった場合は緊急避妊薬(アフターピル)の検討が必要なケースがあります。
【白色の偽薬を飲み忘れた】 避妊効果への影響なし。忘れた分は捨てて、翌日から予定どおりの順で服用を再開してください。

参考:PMDA「ドロエチ配合錠「あすか」添付文書 7.4」PMDA

添付文書上は「前日の飲み忘れ」「2日以上の飲み忘れ」という日単位の記載ですが、臨床現場では服薬予定時刻から何時間経過したかで判断する方が現実的です。飲み忘れの対処法について詳しくはピルを飲み忘れた場合の対処法の記事で解説しています。

嘔吐・下痢が続いた場合

服用後2時間以内の嘔吐や、激しい下痢が続いた場合は薬の吸収不良の可能性があります。吸収不良があった周期は避妊効果が低下することがあるため、医師に相談してください。

参考:PMDA「ドロエチ配合錠「あすか」添付文書 8.12」PMDA

月経の回数を減らしたい場合はドロエチ単独では対応できない

ドロエチ配合錠は添付文書上、28日周期の服用が定められており、連続投与(フレックス投与)は承認されていません。月経の回数を年3〜4回に減らしたい場合は、同成分で連続投与が認められているヤーズフレックス配合錠や、ジエノゲストとエチニルエストラジオール配合薬の「ジェミーナ配合錠」が選択肢になります。

ドロスピレノンには抗アンドロゲン作用があり ホルモン性ニキビの改善も期待できる

すでに述べたように、ドロエチの有効成分ドロスピレノン(第4世代黄体ホルモン)には抗アンドロゲン作用があります。男性ホルモンは皮脂分泌を促進するため、その働きをブロックすれば皮脂が減り、フェイスラインや顎まわりにできるホルモン性ニキビの改善につながります。

実際に海外ではFDAがYaz(ドロエチと同成分)を中等度ニキビの治療薬としても承認しています。

参考:FDA「YAZ Prescribing Information, 1.3 Acne」FDA

ドロスピレノンには抗ミネラルコルチコイド作用もあり、他のピルに比べてむくみ・体重増加が出にくいのも特徴です。水分が貯留しづらいため、PMS期のむくみで悩んでいる方にも向いています。

日本ではドロエチをニキビ目的で処方することはできない

海外で承認されていても、日本のドロエチの適応は月経困難症のみです。「ニキビを治したい」という理由だけでは処方されません。あくまで月経困難症の治療を受けた結果として、ニキビも良くなることがある、という位置づけです。

ニキビ・肝斑が主訴なら美肌外来のセット処方が第一選択

「ピルまでは飲みたくないけど、ニキビや肌荒れ・肝斑は治したい」という方には、イースト駅前クリニック女性外来の美肌メニューでのセット処方が向いています。メラニン抑制・抗炎症・ターンオーバー促進の3方向からアプローチする内服セットで、ドラッグストアでサプリを揃えるより安く治療できます。

お悩み おすすめセット 主な処方薬 1ヶ月目安
しみ・そばかす 美白お肌セット シナール・ハイチオール・ハイボン 3,860円
ニキビ跡・肝斑 透明感セット トランサミン・シナール・ハイチオール 4,850円
ホルモン性ニキビ・肝斑 抗男性ホルモン治療 ドロエチ配合錠 5,500円
(定期 4,400円〜)
40歳以上/喫煙者のニキビ ジェノゲスト+スピロノラクトン ジェノゲスト・スピロノラクトン 6,000円
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ホルモン性ニキビの場合、ドロエチ配合錠の処方が保険適用となる条件(月経困難症の診断)を満たせば保険で治療が進められます。月経痛はないがニキビだけ気になる場合は、美肌外来での自費セット処方の方が向いています。どちらが適しているかはスマホ診で医師が判断します。

月経困難症とニキビの両方がある場合の考え方

1.月経困難症の保険診療としてドロエチを処方(ニキビ改善は結果的な効果として付随)。2.それでもニキビが残る場合は美肌外来のセット処方を追加。この順番がコスト面でも医学的にも合理的です。初診で両方の悩みを伝えていただければ、医師が最適な治療計画を提案します。

よくある質問

Q. ドロエチ配合錠あすかで生理はいつ来ますか

A. 白色の偽薬を飲み始めてから2〜3日後に消退出血(生理のような出血)が始まり、5〜6日程度で終わります。偽薬期間中に出血がない月もありますが、飲み忘れがなければ次のシートに進んで問題ありません。2周期連続で出血がない場合は妊娠検査を行ってください。

Q. 授乳中でも使えますか

A. ドロエチはエストロゲンを含むEP配合剤のため、授乳中は使用できません。授乳中はプロゲスチン単独のミニピル(スリンダ錠28など)が検討されます。最終的には医師が判断します。

Q. ドロエチで体重は増えますか

A. 個人差があります。ドロエチの成分であるドロスピレノンは抗ミネラルコルチコイド作用により水分貯留を抑える働きがあるので、他のピルに比べてむくみ・体重増加は起きにくいとされます。ただし食欲変動や体質により増減することはあります。

Q. ヤーズからドロエチへの切り替えはできますか

A. 成分が同じなので、切り替え自体はスムーズです。ヤーズの1シート(28錠)を飲み終わった翌日から、ドロエチの新しいシートの1錠目を開始してください。価格が約半分になります。

Q. 何周期で効果が出ますか

A. 月経痛の改善は多くの方で1〜2シート目から実感されます。ニキビ・肌荒れ改善は数シート(数ヶ月)かかることが多いです。開始方法にもよりますが、生理初日から開始した場合は即時に避妊効果が期待できます(日付指定開始の場合は7日間の追加避妊が必要)。

Q. PMSの治療のためにドロエチを処方してもらえますか

A. 日本でドロエチ配合錠に承認されている効能・効果は「月経困難症」のみです。PMS単独を主訴とした処方は行われません。ただし月経困難症の診断がつく方であれば、結果的にPMS症状の改善も期待できます。PMS/PMDDが主訴の場合は、医師が他の治療選択肢(漢方、SSRI等)を含めて判断します。

イースト駅前クリニック女性外来のスマホ診なら自宅でドロエチも避妊ピルも処方できる

イースト駅前クリニック女性外来のスマホ診(オンライン診察)なら、診察後に送料無料で自宅にお薬が届きます。

差出人名(クリニック名)を伏せての配送や、自宅以外の受取先への変更も可能です。郵送でのピルの購入に抵抗がある方でも安心して利用できます。

1 問診票を記入

2 スマホで診察

3 自宅に届く

目的 おすすめの薬 当院の価格
月経困難症の治療
(ヤーズの代わり)
ドロエチ配合錠 通常 5,500円
定期 4,400円〜
(税込・1ヶ月定期で約5%OFF)
処方を受ける
避妊を確実にしたい ラベルフィーユ28 定期 2,160円〜
通常 2,700円
処方を受ける
喫煙している
40歳以上である
スリンダ錠28
(ミニピル)
定期 4,800円〜
通常 6,000円
処方を受ける
生理を旅行・イベントから動かしたい ノアルテン錠5mg
(生理日変更ピル)
処方量により変動 処方を受ける
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※自費診療(自由診療)の料金です。月経困難症の診断で保険適用となる場合は別料金。※スリンダ錠28はエストロゲンを含まない黄体ホルモン単剤の避妊薬で、2025年国内初承認のミニピルです。

ドロエチの処方、ヤーズからの切り替え、避妊ピルへの変更、美肌外来との併用いずれもスマホ診で対応しています。

定期配送

参考文献

1. PMDA「ドロエチ配合錠「あすか」添付文書」PMDA(確認日:2026年4月20日)

2. あすか製薬「ドロエチ配合錠「あすか」医薬品インタビューフォーム(2022年6月作成 第1版)」JAPIC

3. PMDA「ヤーズ配合錠 添付文書」PMDA

4. PMDA「ヤーズフレックス配合錠 添付文書」PMDA

5. FDA「YAZ (drospirenone/ethinyl estradiol tablets) Prescribing Information」FDA

6. あすか製薬ホールディングス「経口避妊剤 スリンダ®錠28の製造販売承認取得のお知らせ(2025年5月19日)」あすか製薬

  • 宮路 貴晶

    TAKAAKI MIYAJI

    2004年03月
    東邦大学医学部医学科 卒業
    2008年04月
    戸塚共立第一病院
    2010年04月
    聖マリアンナ医科大学皮膚科学教室
    任期付助教
    2011年11月
    町屋皮フ科クリニック 院長
    2016年04月
    所沢中央病院健診クリニック
    企業・社会福祉法人 嘱託医
    2020年05月
    堀之内ハーモニー皮膚科 院長
    2021年06月
    イースト駅前クリニック秋葉原院
    院長就任

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