ピルについて学ぶ
ピルを飲んでいると妊娠に気づかない?判断方法や胎児への影響について
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「ピルを飲んでいるから大丈夫!」と妊娠していることに気づかず、服用を続けてしまうケースがあります。その場合、服用し続けても胎児には影響がないのでしょうか。今回は、そんなピル服用時の妊娠に関するお悩みについて、詳しく解説いたします。
ピルを飲んでいると妊娠に気づかない?
「ピルを飲んでいるから大丈夫!」と完全に信用していると妊娠に気づけない場合があります。 ピルの避妊効果は高いですが100%ではありません。 ピルを服用しているからといっても、生理が来ないなどいつもと違う場合は注意が必要です。 日ごろから生理周期を管理して、異変に気づけるようにしておくといいです。 まれにピルの影響で生理が来なくなる人もいるので、このような場合は医師に相談しましょう。
(※1)
ピルを飲んでいても妊娠してしまうケース
- ●飲み忘れてしまった場合
- ●下痢や嘔吐が続いている場合
- ●飲み合わせの悪い薬、サプリを服用した場合
ピルはコンドームよりも避妊効果が高いですが、正しく服用していても0.3%の確率で妊娠してしまうことがあります。 また、飲み忘れたり、飲み合わせの悪い薬などと併用したりしてしまうなどのリスクも考慮した一般的な服用の場合は、 8%の確率で妊娠してしまう可能性があります。このようなケースについて、下記で解説いたします。
飲み忘れてしまった場合
ピルを飲み忘れた状態で性交渉をすると、妊娠するリスクが高まります。 飲み忘れていた期間が長いほど危険です。 12時間以内の飲み忘れであれば、気づいたときにその日の分を服用すれば、排卵が起こることはまずありません。
しかし、12時間以上の飲み忘れの場合は注意が必要です。 その際は、7 錠以上連続して服用するまではコンドーム等、他の避妊方法と併用するか、性交渉を避けた方がいいです。
下痢や嘔吐が続いている場合
下痢や嘔吐が続いているとピルの成分が十分に吸収されません。 とくに服用後、2時間以内に下痢や嘔吐をした場合、避妊効果が下がります。 その場合は、できる限り早くもう一度服用し、翌日も定時に服用しましょう。 服用後、2時間を過ぎている場合は、翌日定時に 1 錠服用すれば大丈夫です。
飲み合わせの悪い薬、サプリを服用した場合
抗生物質や抗てんかん薬など、一緒に服用するとピルの効果が減少するものがあります。 また、サプリメントの場合、ほとんどの場合が併用することに問題はありませんが、 セイヨウオトギリソウが含まれているものはピルの効果を減弱してしまいます。 何かと併用する場合は、医師に相談してください。ピルの効果が減少してしまう成分は以下の通りです。
薬品の種類 | 成分 |
---|---|
抗生物質 | ペニシリン アンピシリン セファロスポリン テトラサイクル系 クロラムヘニコール |
抗結核薬 | リファンピシン |
抗真菌薬 | グリセオフルビン |
抗原虫薬 | メトロニダゾール |
抗てんかん薬 | フェニトイン バルビツール酸塩 プリミドン エトスクシミド カルバマゼピン |
睡眠鎮痛薬 | ニトラゼパム トリアゾラム |
精神・神経用薬 | クロルジアゼポキシド |
鎮痛薬 | アセトアミノフェン アスピリン フェニルブタゾン |
(※2)
ピルを飲んでいても妊娠が疑われる症状
予定日から1週間たっても生理が来ない場合は注意しましょう。 生理が遅れているだけの場合もありますが、妊娠の可能性もあります。 また、原因不明の不正出血も妊娠が疑われます。 子宮の不調や病気の可能性もあるので、医師へ相談してください。
(※1)
妊娠に気づかないままピルを服用!胎児への影響は?
妊娠中にピルを服用していても、胎児への影響はないとされています。 これまでの研究では、妊娠初期にしばらくピルを飲んでいた女性から生まれた赤ちゃんの奇形率は、 一般の赤ちゃんと比べて高くないと報告されています。 とはいえ、妊娠が分かったら、ピルの服用を中止してください。
(※1)
ピルの正しい服用方法はクリニックで
ピル服用中の妊娠確率は0.3%とほとんどありません。 ただし、100%妊娠しないわけではありません。 とくに、下痢や嘔吐がある場合、飲み合わせの悪い薬を併用してしまった場合など、理想的な服用が叶わないと妊娠してしまうことがあります。
また、妊娠中にピルを服用しても、胎児に影響することはないとされていますが、妊娠が判明した時点で服用を止めるようにしましょう。 ピルの避妊効果は高いですが、正しい服用の仕方を心得なければ妊娠する可能性が高くなります。 生理が来ないなど妊娠が心配な方は、クリニックで医師に相談してください。
参考URL
1)公益社団法人 日本産科婦人科学会「低用量経口避妊薬、低用量エストロゲン・プロゲストーゲン配合剤ガイドライン(案)」
http://www.jsog.or.jp/news/pdf/CQ30-31.pdf
2)国立公衆衛生院 保険統計人工学部 田中知恵 林健司「ピルの薬理と使用法について」
https://www.niph.go.jp/wadai/mhlw/1995/h070812.pdf
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