ピルについて学ぶ

【ピル(低用量ピル)の基礎知識】種類・効果・副作用について徹底解説

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ピルは避妊効果だけでなく、生理痛緩和など様々な効果があります。また、種類も多く、自身に合ったものを選ぶことが大切です。ここでは、初めてピルを服用する方のためにピルの種類、効果、副作用、飲み方など覚えておきたい基本知識を詳しく解説します。ピルに対する疑問や不安をぜひ解消してください。

ピルの種類 主な使用目的 飲み方

低用量ピル
(通称ピル)
避妊対策
PMSの症状緩和
月経困難症(PMS)治療
毎日1錠ずつ服用

アフターピル
避妊に失敗してしまった際の緊急避妊法 性交後72時間以内

生理日変更ピル
月経のタイミングの調整 医師に指示された期間のみ服用

ピルは、女性ホルモンを含む薬のことです。含まれるホルモンの種類や量によって様々なタイプがあります。主なピルの種類は、「低用量ピル」・「アフターピル(緊急避妊薬)」・「生理日変更ピル」の3つ。

ただ、一般的にピルと言えば、低用量ピルのことを指します。低用量ピルは含まれるホルモン量開発された時期によって第1世代~第4世代に分けられ、飲み方や効果の現れ方も様々。自身のライフスタイルや用途に合ったものを選択する必要があります。

ここでは、主に低用量ピルについて詳しく解説します。

(※1)

低用量ピルの効果

  • 避妊対策
  • ニキビや肌荒れのケア
  • 生理周期の安定
  • 生理痛の緩和
  • 生理中の出血の緩和
  • 生理前イライラ(PMS)の解消
  • 卵巣癌、子宮体癌の予防
  • 子宮内膜症の改善
  • PMDD(月経前不快気分障害の治療

ピルと言えば、避妊のために使用する薬剤と考える方が多いでしょう。しかし、低用量ピルには上記のような効果があります。では、なぜこれら効果があるのか詳しく見てみましょう。

排卵を抑制する

ピルは女性ホルモンの「エストロゲン」と「プロゲステロン」を含む薬です。これらのホルモンが脳に働きかけることで、卵子の成熟を行う「卵胞刺激ホルモン」の分泌が抑制されます。その結果、排卵が生じなくなり妊娠を予防することができるのです。

なお、ピルの避妊率は99%以上とも言われており、コンドームなどを使用した避妊よりはるかに高い確率で望まない妊娠を避けることができます。

子宮内膜を薄くする

また、低用量ピルは子宮内膜の増殖を抑制する効果も。生理は子宮の壁から剥がれ落ちた子宮内膜が血液と共に排出される現象です。生理痛は、子宮内膜が排出される際に生じる子宮収縮によるもの。子宮内膜が薄いほど子宮収縮は弱くなるため、低用量ピルは生理痛や子宮内膜症の症状を緩和する作用もあるのです。

また、子宮内膜が薄くなることで生理の量も減るため過多月経の治療にも用いられています。

ホルモンバランスを安定させる

生理は約1か月の周期でほぼ定期的にやって来るもの。その調節を司るのはエストロゲンプロゲステロンです。この2種類のホルモンがバランスを保ちながら分泌量が変動することで生理周期が作られます。

しかし、エストロゲンプロゲステロンの変動は女性の身体に負担を引き起こしやすく、場合によってはPMSPMDDを発症することも。低用量ピルを服用するとホルモンバランスの変動が起こりにくくなるため、PMSやPMDDの治療にも用いられています。

(※1、2)

低用量ピルの副作用

  • 吐き気
  • 頭痛
  • 太る(むくみ)
  • 血栓症
  • 下腹部痛
  • 不正出血
  • 胸のはり

現在広く使用されている低用量ピルは、避妊や生理痛緩和などの効果が現れる最小限エストロゲンプロゲステロンを含有。そのため、かつて避妊に使用されていた中用量ピルなどと比較すると副作用は起こりにくいとされています。

しかし、飲み始めて3か月ほどはホルモンバランスの変化などによる副作用が現れることも。よく見られる副作用としては、吐き気、だるさ、頭痛、下腹部痛、胸のはり、むくみなどが挙げられます。

一方、発生頻度は高くないものの注意しなければならないのは「血栓症」です。血栓症とは、血液に小さな塊ができて肺、心臓、脳などの血管を詰まらせてしまう病気のこと。重症な場合には命に関わることもあります。通常は低用量ピルを服用したからといって血栓症を発症することはまずありません。しかし、水分不足や長時間の座位などで血液が固まりやすい状態である方肥満体型喫煙習慣のある方が低用量ピルを服用すると血栓症を生じやすいことが分かっています。

(※1、2)

低用量ピルの飲み方

低用量ピルは、1日1回服用する薬です。服用するタイミングに決まりはありませんが、体内のホルモン量を一定にするには毎日同じ時間帯に服用することがポイント。避妊目的で使用する場合は特に飲み忘れもNGです。

低用量ピルは生理周期ごとに服用する薬が1つのシートにまとめられています。生理が始まった日から飲み始め、毎日順番に服用していくのです。

なお、低用量ピルには1シートが21錠タイプ28錠タイプのものがありますが、飲み方もどちらも同じです。

(※2)

低用量ピルの種類

ピルの薬名 特徴
トリキュラー 1週間ごとに異なるホルモン量が含まれる「3相性ピル」。副作用が少ない。
マーベロン 21日間同じホルモン量の「1相性ピル」。ニキビの改善効果もある。
ラベフィーユ トリキュラーのジェネリック医薬品
ファボワール マーベロンのジェネリック医薬品
シンフェーズ 最初に開発された低用量ピル。生理痛緩和効果も高い。
ヤーズ 超低用量ピル。ホルモン変動が少なく、副作用が現れにくい。月経困難症(PMS)の治療に用いられる。

低用量ピルには様々なタイプがあり、含まれるホルモン量開発された時期によって第1世代~第4世代に分けられています。

最初に開発された第1世代に分類されるシンフェーズは、生理痛緩和効果も高く、副作用も少なめ。一方、1週間ごとに異なるホルモン量を含む錠剤を服用することで段階的にホルモン量を調節していくトリキュラーラベフィーユは第2世代に分類されます。第1世代に比べてエストロゲンの含有量が少なく、不正出血が起こりにくいのが特徴です。

また、現在最も多く使用されているのが21日間同じホルモン量の錠剤を服用するマーベロンファボワールなどの第3世代。ホルモンの変動がほとんどないためニキビなどの治療にも適しています。

そして、最も新しいピルがヤーズなどの「超低用量ピル」。第4世代に分類され、24日間エストロゲンとプロゲステロンを含む錠剤を服用し、休薬期間は4日とされています。ホルモンの変動が少ないため副作用も起こりにくいのがうれしいポイント。日本では月経困難症(PMS)の治療にも用いられています。

(※1)

低用量ピルをやめるには

基本的に、低用量ピルはいつやめても問題ありません。低用量ピルは服用をやめると、徐々にホルモンバランスが服用前の状態に戻り、1~2か月ほどで排卵が再開するとされています。

とはいうものの、排卵が再開するタイミングは人それぞれ。「今すぐ」の妊娠を希望しない方は、服用中止後からコンドームなどによる避妊を徹底するようにしましょう。また、妊娠を希望している方は次回以降の生理の予測を立てやすくするためにも服用中のシートを飲み切ってから中止するのがおすすめです。

なお、低用量ピルの服用を中止することで、生理痛や生理前の不快症状などが再燃することがあります。症状を和らげるためには事前に鎮痛薬を服用するなどの対処をしておくとよいですね。

ピルの入手方法

ピルは医療用医薬品であるため、日本では医師の診察を受けた上で処方箋を発行してもらい購入します。そのため、市販薬はありません。一方で、近年では海外製の安価なジェネリックのピルを個人輸入することも可能となっています。それぞれの入手方法について紹介します。

ピル外来

最も安全にピルを入手するには、婦人科などのピル外来を受診するようにしましょう。医師による診察を行い、ライフスタイルや症状、用途などに合わせてピルを処方してもらえます。また、副作用が生じたときも早急に対応してもらえるので安心して服用することが可能。子宮内膜症や子宮筋腫など子宮の病気の検査を受けることもできます。

(※1)

通販

日本ではピルは医師の処方箋がなければ購入することはできませんが、海外から安価なジェネリックインターネット通販などで個人輸入することもできます。医師の処方箋は不要なため、通院することなく簡単に入手が可能です。

しかし、個人輸入できる薬は偽物も多く出回っており、効果がないどころか健康に害を及ぼす成分が含まれることも。安く便利だからといって安易に利用するのはおやめください

(※3)

アフターピルの基礎知識

効果 妊娠を予防する
副作用 吐き気、頭痛、下腹部痛、不正出血、だるさ、など
飲み方 性交後72時間以内
注意点 早く服用するほど効果が高い。確実に妊娠を予防できるわけではない。
飲むべき人 避妊に失敗してしまった
強姦に合ってしまった

アフターピルは、避妊に失敗したとき性犯罪に巻き込まれたとき、などに緊急的に妊娠を予防するための薬です。プロゲステロンを含み、排卵を遅らせたり、着床を妨害したりする作用があるとされています。

思い当たる行為から72時間以内に服用すると高い妊娠予防効果を発揮しますが、早い段階で服用するほど成功率はアップするのが特徴です。

(※4)

月経移動ピルの基礎知識

効果 生理をずらす
副作用 吐き気、頭痛、だるさなど(低用量ピルより起こりやすい)
飲み方 生理をずらしたい時期によって医師の指示に従う
注意点 正しく服用しなければ失敗することもある
飲むべき人 スポーツやイベントを存分に楽しみたい
絶対に試験の日と生理を重ねたくない
安心して海外旅行などに行きたい

月経移動ピルとは、ホルモンバランスの変動を引き起こして生理開始日を早めたり遅らせたりする薬のこと。一般的には、低用量ピルよりもエストロゲンの含有量が多い中用量ピル」のことを指します。

中用量ピルは服用すると子宮内膜を生理前の黄体期の状態に変化させるため、生理を早めたい場合は生理開始予定の2~3週間前から10日間ほど服用。服用を中止すると生理が来ます。一方、生理を遅らせたい場合は生理開始予定日の5日ほど前から服用を開始し、遅らせたい日まで服用するとその後に生理がやって来るのです。

ピルは多種多様!安全のためにも入手する際は医師の診察を

ピルは避妊だけでなく、生理痛の緩和PMSの改善など様々な効果があります。一般的にピルと言えば低用量ピルを指しますが、アフターピル月経移動ピルなど特定の用途に用いられるものも。また、低用量ピルには様々なタイプがあるため、自身のライフスタイルや用途に合ったものを選ぶ必要があります。

近年では個人輸入などで医師の診察を受けずにピルを入手できるようになっていますが、自分に合ったものを正しく選ぶには医師の診察が必要不可欠薬の安全性も懸念されますので、ピルを入手するときは必ずクリニックを受診して医師の診察を受けるようにしましょう。

参考URL

※1)日本産婦人科学会「低用量経口避妊薬、低用量エストロゲン・プロゲストーゲン配合剤ガイドライン 2015年版」
https://pill-senpai.com/wp-content/uploads/2018/10/oc-lep-guidelines.pdf
※2)バイエル薬品株式会社「OCを服用される方へ」
https://gynecology.bayer.jp/static/pdf/TRQ180901.pdf
※3)厚生労働省「医薬品等を海外から購入しようとされる方へ」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iyakuhin/kojinyunyu/index.html
※4) 日産婦誌59巻9号「緊急避妊法」
http://fa.kyorin.co.jp/jsog/readPDF.php?file=to63/59/9/KJ00004974374.pdf
※5)あすか製薬株式会社「プラノバール®配合錠 インタビューフォーム」
http://image.packageinsert.jp/pdf.php?mode=1&yjcode=2482005F1041

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